トイレのロータンク修理
by K.I
2016/03/26
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- トイレの水漏れ、常にちょろちょろと水が流れっぱなしなので、修理しました
- まずは、ロータンクの構造というか仕組みについて、概略図を描いてみた
- 満水の状態だと、Aのボールタップは浮き玉の浮力でOFFになり、それ以上水は出ない。
- もしボールタップが劣化して水漏れした場合は、Cのオーバーフロー管から、溢れた水が排出される
- 水を流した場合は、Bのゴムフロートが鎖で引っ張られて浮いた状態になるのでトイレに水が流れる
- 水位が下がると、浮き球が下に下がるのでAのボールタップがONになって、水が供給される
- 水位がもっと下がると、Bのゴムフロートで塞がれて、トイレへの水の流れが止まる →水が溜まると、満水の状態に戻る
- ボールタップ自体は完全にOFF状態になるようで、水漏れはしていない。
- 浮き玉を上に引っ張って、ボールタップをOFFにしたままで、水を流してやると、
- タンクの底に僅かに水が残っていても、水漏れは全く無い。
- ということは、タンクを支えているネジや、パッキンの水漏れは無さそう。
- それでも、トイレへの水漏れが続くので、ゴムフロートの劣化で、水漏れしているんだと判断1した。
1まぁ、それは間違いだったんだけれども。
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- いろいろなトラブルがあったり、原因を勘違いしたりで、修理に結構手間取ってしまった。
- 最初に止水栓を止めようと思ったら、全然回らない。
- ウォシュレット2と配管が邪魔で、工具をしっかり当てられないのもあるけど。
→上はウォシュレットのみ、下が全体の止水栓
- で、水道の元栓を止めようと思ったんだけど、
- 水道局のじゃないので、元栓が塩ビ管の奥に埋めてあるだけなので、上から土が入り放題で、土に埋まっていた。
- 土をかき出しても、10年以上動かしてないので、全く回らない。というか、手がやっと届くぐらいなので力が入らない
- 結局、止水栓は布を当てて、ハンマーで何度か軽く叩いたら回るようになった。
- 最初、無理矢理に回そうとして、少しキズが付いたので、普通のハンドル式の水栓に交換した。
→右が元々の止水栓
- まぁ交換するほどではなかったけど、回しにくいのは確かなので、この方がいいかなと思って
- 通常は、ネジ止め式のパッキンを交換するぐらいでOKと思う
- 水道の元栓は、塩ビパイプの50cmぐらい奥にあって、
- 地面に腹ばいになって、腕を突っ込んで回そうとしても、やっぱりビクともしない
- それで、止水栓回し用の工具カクダイ 止水栓キーを買ってみた。
- これは、長い棒の先がU型に分岐したようになっているので、元栓のハンドルの3つの穴のうち2箇所に引っ掛けて回す
- これで、簡単に回すことが出来た。これで回らないようなら、無理に回すのは諦めたほうが良いと思う。
- 単純な工具だけど、意外と便利だったので、これは買って良かった!
- バルブの頭がハンドルじゃなくて四角(約11mm)の場合は、それ用の止水栓キーもあるらしい。
- ゴムフロートを、ホームセンターで買ってきた。
- これは、INAX製なので、ボールの下に棒が付いたタイプ。
→INAXでも形状が2種類ある様なので注意!
- 早速、交換してみたが、水漏れの状況は全く変わらず。
- 触ると、手が真っ黒になったけど、ゴムが劣化している感じでもないなぁ。
- 原因が分からないので、タンクが満水の状態で観察していたら、
- オーバーフロー管Cを、わずかに触っただけで、水漏れの量が変化することに気が付いた。
- ちょっとだけ力を入れたら、管が簡単に外れた。。
- オーバーフロー管が外れていただけかと思って、嵌め直そうとしたが、はまらない。
- 外れたんじゃなくて、折れていた。
- ヒビが、ほぼ全周に近く入っていて、簡単に折れたらしい。
→スパッと折れている。。
- とりあえず、オーバーフロー管の内径に合わせて、ガムテープを巻いて栓を作って嵌めてみた。
- 水漏れが分からなくなったが、ボールタップOFFの状態だと、数時間でタンクが空になるので、僅かに水漏れしている
- オーバーフロー管は、排水弁と一体化しているので、排水弁自体を交換しなければならないようだ。
- 排水弁のネジというかナットの径をノギスでざっと測ってみた。
- かなり錆びていたし、外れなかった3ので、誤差はけっこうありそうだけど
→寸法は、かなり大雑把です
- ロータンク排水弁のネジのサイズを調べてみると、G1-1/2 とか G1-1/4 とか書いてあるんだけど、これって何だろう?
ネジ呼び | ネジ山数 | ピッチ | ネジ山高 | ネジ丸み | 外径 | 有効径 | 谷径 |
G1 1/4 | 11 | 2.3091 | 1.479 | 0.32 | 41.910 | 40.431 | 38.952 |
G1 1/2 | 11 | 2.3091 | 1.479 | 0.32 | 47.803 | 46.324 | 44.845 |
G1 3/4 | 11 | 2.3091 | 1.479 | 0.32 | 53.746 | 52.267 | 50.788 |
G2 | 11 | 2.3091 | 1.479 | 0.32 | 59.614 | 58.135 | 56.656 |
- これを見ると、おそらくはG2なのかな?ここもmm規格で書いてくれれば良いのに
- でも、INAX用でネジ径がG2のロータンク排水弁って、売ってない4じゃないか。。
- 排水弁全体の交換は諦めて、オーバーフロー管の内側に短い管を嵌めて接ぐことを考えてみた。
- ちょうど良い太さの管がないかとホームセンターで探したら、水道管のジョイントに使う部品が良さそう
- でも径が、約1mmほど太い。根気良くヤスリで全周を5削ってみた。
- あとは、プラモデル用のMr.セメントがあったので、それをたっぷり塗って接着して、
- でも、すぐに水に濡らすとうまく接着しないかもしれないので、丸2日、水に濡らさない状態で乾燥させた。
- 満水状態で、丸一日経っても、水が減ったように見えないので、まぁOKだろう。
2これはTOTOだけど、一般名称がよく分からんので。
3これを回すのは、工具が無いとかなり大変だと思う。要注意!
4この時は分からなかったけど、後から品番で調べたら、ちゃんとあった。。
5全体を均等に削るって、結構大変だった。1時間以上掛かった。
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- 最初に、ゴムフロートの水漏れと思ってしまったので、無駄な出費6をしてしまった。
- 止水栓が、最初からしっかり止められれば7、もうすこし落ち着いて作業できたかもしれないけど。
- 点検の順番としては、以下のような感じかな
- オーバーフロー管から、水が排出されていないか確認
- 止水栓を止める →堅くて回らない場合は、布等をあててハンマー等で軽く叩く8
- ボールタップ、浮き球やアームの歪みが無いか確認
- ゴムフロートの劣化・汚れがないか確認 →ゴムフロートを手で押さえて、漏れ量が変わらないか確認
- オーバーフロー管に、ヒビ等が無いか確認 →ヤワいので、乱暴に扱わないように
- 排水弁の固定ネジが緩んでいないか確認
- 参考の、カクダイのページを、最初に確認してみると良いと思った。
- 水回りの工具としては、ウォーターポンププライヤを用意しておくと良いと思う。
-
- もち手の端がマイナスドライバになってる奴が、地味に使い勝手が良い
6いちおう交換したけど。
7実際は、止水栓を止められたのは、原因が分かった後なんだよね。それまで、浮き玉を紐で引っ張って水止めて作業してたからやり辛かった。。
8これ、けっこう重要。ハンマーで叩いたら、けっこう簡単に回るようになった。
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- タンクの左下を確認してみる。DT-810UZだった。
- 何で、品番から検索してみようって思わなかったんだろう。。
→奥の方なので、カメラで撮って確認
- 品番から検索してみると、INAXのページで取替用部品の資料を見つけることが出来た。
- ロータンク排水弁じゃなくて、フロート弁とも言うらしい
- 廃盤みたいだけど、現時点では、とりあえず手に入る9ようだ。
- 最初に品番を確認して検索しましょう。ということでした。。
9まぁ、いまさら買わないけど。
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