電子工作で便利な道具
by K.I
Index
概要
基本の道具
ニッパー
ワイヤストリッパー
ハンダゴテ
ハンダ
半田吸取器
ドライバー
テスター
ピンセット
やっぱり欲しい道具
ピンバイス
ノギス
ルーペ
ヤスリ
絶縁耐熱テープ
コテライザー
精密圧着ペンチ
実体顕微鏡
ロジックアナライザ
デジタルオシロ
安定化電源
おまけ
ハンドラップ
キムワイプ
概要
電子工作で、自分が便利、或いは必要と思っている道具というかツールを挙げてみる。
ほとんどは自分で使っているものだけど、これ書くので調べ直して、欲しくなったものもあります。
道具については、かなり独断と偏見があると思います。
あくまで、自分が気に入ったという個人的な意見での紹介です。
ただ工具に関しては、ちょっと高くても自分が気に入ったものにした方が良いです。
気に入らない工具は、結局使わなくて、無駄になったりするので。。
写真は、Amazonとかのリンクになっているので、参考に。
でも安くても、自分が気に入った工具を買うのが一番です。
[top]
基本の道具
これは、ほとんど必須
最低限、これぐらいあれば始められる感じかな。
ニッパー
部品の足を切る、配線材を切るということで、これが無いと話にならない。
まぁ、電子工作する人は既に持ってると思うけど、買うなら、あまり大きくなくて使いやすいもの。
TOP工業 TP-100 (Tipper)
ちょっと安っぽい感じだけど、使いやすい。結構丈夫に出来ているので、それなりに太い線も切れる。
KEIBA KM-017
TP-100よりは、ちょっと華奢だけど、切れ味は良くて使いやすい。
ケーブルキャッチャー付きもあるけど、自分は無しのシンプルの方が好き。まぁ、人それぞれですが。
自分は、この2つのニッパーが無いと、ちょっと困る感じなので、予備に何個か持っています。
ヒンジが安っぽくみえるんだけど、このタイプは意外と丈夫(特にTP-100は)。
鋳物だと、指挟んだりするし、思い切り力入れると割れたり
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するんだよね。。
TOP PK-100
普通のラジオペンチも持ってるけど、全然使わないが、これは時々使う。
大きさがニッパーと同じぐらいなので邪魔にならない。
逆側で一応、細い線の切断もできるし
ワイヤストリッパー
配線材の被覆を剥ぐのに必要。
0.25mmぐらいからの細い線材用のもの
VESSEL ワイヤストリッパ No.3500E-2
3500E-1は、ちょっと太めなので、電子工作用としてはE-2の方が良いと思う。
ハンダゴテ
これも何でも良いけど、最近は無鉛ハンダが多いので、高めの温度にする必要がある。
そうすると、どうしても酸化しやすいので、温度調整付きのハンダゴテの方が良い。
HAKKO FX888
温調というと、やっぱりステーションタイプかな。
PX-280
と思っていたけど、ステーションタイプじゃなくても、温調式があるらしい。
200〜500℃の範囲で温度設定できる。
でも今は、国産メーカー以外で
温調式の半田ごて
が安くてデザインも良いので、それも試してみたい。。
コテ先に関しては、自分の好みで言うと、円錐の先を斜めにカットしたみたいな形状が一番使いやすい。
でも、くれぐれもコテ先をヤスリで削ったりしないこと。最近の無鉛ハンダでは特に腐食が一気に進んでダメになる。
半田ごて台は、こういうのが良いかも
ワイヤ式のクリーナーはなかなか使い勝手がよい
ハンダ
鉛フリーハンダだったら、HOZANの
HS301
(0.3mm),
HS302
(0.6mm)が良いと思う。
でも、
鉛ハンダ
が許されるならば、それも持っていた方が、いろいろ便利。
パターンが大きくて、半田ごての熱容量が足りないときに、有鉛ハンダなら簡単にハンダ付け出来たりするので。。
鉛ハンダなら、
0.8mm
ぐらいの太さでも良いかもしれない。
無洗浄フラックス
もあった方が良い。
上記のようなハンダ線は、フラックス入りなので基本的に不要だけど、スムーズに加熱出来ないとフラックスが飛んでしまったりするし
ハンダの乗りが悪い時に、ちょっと塗ってからハンダ付けすると、ハンダの切れも良くなる
ペンタイプのものも便利
半田吸取器
どうしても、ハンダ付け失敗して、ハンダが付き過ぎてしまった時、
これで、余計なハンダを吸い取ってやり直すことが出来る。
HAKKO SUPPON 20G
まぁ、これはいろいろあるけど。例えば、
エンジニア SS-02
は、先端がシリコンチューブになってるから、密着させやすくていいかも。
でも、かなり反動というか衝撃があるので、パターンや部品の足にダメージを与えることがあるので注意。
本当は、
HAKKO FR300-81
とかの電動吸取り機が欲しいな〜とか思うけれども。。
使ったことないけど
HSK-300
みたいのも良いのかもしれない。
ハンダ吸取り線
網線にハンダを吸取らせるもの。使い捨てだけど、これもあった方が良い
表面実装部品のピン間にハンダが入っちゃった時は、衝撃を与えないので、吸取器より安全!
吸取器なくても、まぁ吸取り線だけでも良いかも。
ドライバー
これは、紹介するまでもない。太いドライバーは差替え式みたいな奴で十分。
ドライバーは、わざわざ買うほどのものじゃないけど、
細いのは、長めの奴を+−両方持ってると便利。
あと精密ドライバーもあった方が良いかな
ホームセンターで安いの買いましょう。
電動ドライバーも欲しくなってしまうけど、電子工作では必要性はないかな。。
テスター
電子工作では、やはり必須。
とりあえず何でも良いので、自分の気に入ったものを使いましょう。
でもデジタルの方が良いかな。アナログは持ってるけど、普通に使うのはやはりデジタルの方が便利。
以前はMETEX P-10(秋月電子)を使っていた。
安くて、周波数も容量値も測れる。機能は十分だったんだけど、秋月ではP-10は扱わなくなったらしい。。
自分の独断だけど、テスターに欲しい機能
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は、
導通チェック→ブザーが鳴るものが便利→これは必須
ダイオードチェック→Ωレンジだと、VFは分からない。でも電圧が足りなくて
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どのみちLEDは測れないので、あまり関係ないかも。。
容量測定→必須じゃないけど、チップ部品とか使ってるときに、確認したくなるときがある
周波数→これも必須じゃないけど、デジタルの信号が出てるかどうか判断する時、けっこう便利なんだよね。。
SANWA CD732
条件にあうのは、意外と無いなぁ。。
⇒ちょっと高いかも。
これはデザインが良いし、ケーブルを収められるのが良いと思う
KAIWEETS ST600Y
今は、これを使っている。表示が見やすいし、測定レンジをオートで切り替えてくれる。
NCV機能で、電灯線が生きているかどうかを検電ドライバーのように調べることもできる
KM601
っていうのもあるんだけど、これはお勧めしない。
ちょっとデカすぎるし、端子が下側にあるので、ケースに入れたまま使うのが難しいので面倒。
ピンセット
表面実装部品(SMD)を使うなら、ぜったい必要。
先が細くてしっかりしたものを選ぶ。
でも、とりあえずは100円ショップとかで、できるだけ先が精密な感じのを買って、自分で先をヤスリで細く削って使っても良い。
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過去に2個壊してる。そんな力入れるなよ。何切ろうとしたんだよ。。ってことなんだけど。。。
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もちろん、電圧・抵抗は測定したいけどね。
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P10も1.4Vぐらいなので、青色LEDのVFは測れない。LEDのVFを測れる汎用テスターって見たこと無いなぁ。。
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やっぱり欲しい道具
あったら便利、というか是非欲しい道具
本格的に電子工作やるなら、全部欲しい。
少しづつ揃えて行きましょう。
でも、もう引き返せないところまで行ってしまうと思うけど。。
ピンバイス
0.8mmか1.0mmぐらい。できれば2mmぐらいのドリルも欲しい
ユニバーサル基板等を使ってる時に、部品入んないとか、ちょっとした修正に便利。
こんな立派な奴じゃなくても、100円ショップとかで、直付けになってる、安いやつを探した方が良い。
ノギス
ちょっと寸法測りたいときに便利。というか意外と良く使う。
⇒ちっちゃい部品サイズの確認等に
ちょっと小さめの方が逆に使い勝手が良いし、ペン立てとかに立てておける。
あと、固定用のネジが付いてる奴の方が良い、逆にサイズを合わせてから後で見たりできる
安い奴で良いのでしっかりした金属製にしよう。ケガキ針代わりにキズ付けたり
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できる
でも最近はちょっと面倒なので、エンプラのデジタルノギスも使っている
ちょっとヤワだし、ケガキ針がわりには使えないけど。。
ルーペ
大きな虫眼鏡になってるルーペを使ってる人が多いけど、自分は実体顕微鏡を使うので持ってない
その代わり、携帯用のルーペを携帯して
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良く使っている
→小さいので、すぐに使えて便利
ちゃっちいけど、これが一番使いやすい
簡単な半田付けのチェックや、ICのレーザー刻印とか見えにくい時も便利
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個人的には、このx15ぐらいの倍率が使い易いと思う
ヤスリ
細い丸ヤスリ、平ヤスリとか。基板の修正や、ケースの加工等に必要
安物で十分だけど、ダイヤモンドヤスリは、却って使いづらい
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ので避ける。
できれば、でっかい平ヤスリも1個持っていると便利。
でかいヤスリの場合は、こんな風にちゃんと取ってが付いてる奴の方が力が入って良い。
こうなると、ただの工作になっちゃうけど。まぁ、でもこれが一番使い易いんだよね。。
このタイプを1個は持っておいた方がいいかも。
絶縁耐熱テープ
ポリイミドの耐熱テープ。カプトン
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テープとも言う。
基板の上に貼って、その上でスズめっき線とかハンダ付けしても、その熱に十分耐えられる。
耐熱性、絶縁性も十分で、丈夫なテープなので、持っているといろいろ便利。
薄い茶色のテープで、よく部品とかに貼ってあることがあるので、見たことがあると思う。
コテライザー
ガス式の半田ごてなんだけど、自分は主にホットブローとして使ってる。
半田ごてとしても、決して悪くない。熱容量大きいし。
コテライザー専用ガス
もあるけど、ガスライター用のガスを使っても良い。その方が安いし。
熱収縮チューブを、縮めるのはドライヤーとかより速いし、静かだし
ヒートガン
も良いけど、やっぱりウルサイし、電気喰う
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からなぁ。
いろいろな太さの、
熱収縮チューブ・セット
のようなものを持っていると便利かもしれない。
あと、ホットグルーを使ったあとに、ホットブローで溶かすとキレイに仕上がる。
ということで、ついでにホットグルーガンも、おすすめ。
これは、ホットグルーを溶かして、接着する道具なんだけど、自分は部品を配線した後に固めて保護するのに使ってる。
グルーガンだけだと、なかなかキレイに出来ないんだけど、ホットブローで暖める
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と溶けて隙間にもちゃんと入ってくれる。
精密圧着ペンチ
ヘッダピンのメス側のコネクタ(
QIコネクタ
・2550コネクタ等)を配線に圧着するための工具
エンジニア PA-20
芯線と、被覆で2回圧着する必要があり、ちょっとコツがあるけど、慣れればキレイに圧着出来るようになる。
圧着ペンチがなくても、コネクタ付きのケーブルをバラしてつかえば何とかなるんだけど。。
でもピンだけ圧着して、熱収縮チューブで覆った方が四角いコネクタより使い勝手が良いので、自分は良く使っている
自分は、
PA-09
を持ってるんだけど、これはちょっと小さいコネクタ用で、ヘッダピン用のコネクタがなんとかぎりぎり作れる
ものすごく小さいコネクタを使うことがあったので、これにしたけど。電源用等のちょっと大きいコネクタには使えない。
エンジニア PA-21
PA-20と同じような品番で、PA-21というのもある。調べてみると、少しダイスの形状が違うらしい。
こちらの記事
に、適合する端子の一覧が載っている。端子の型番が分かるなら、合ってる方にするべきかも。
どちらでも圧着出来ないわけではないらしいが、適合する方が良い
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ようだ。
QIコネクタのセット
を持っていると、いろいろ便利
実体顕微鏡
これは贅沢だと思っていたけど、本格的に電子工作やるつもりというか、表面実装部品を使うなら、必須と言ってもいい
実際使ってみると、何故もっと早く買わなかったのか後悔するぐらい便利。
ST-30R-P
この実体顕微鏡は安いので、どうなんだろうと思っていたけど、
結構ちゃんとしていて、SMDや0.5mmピッチのハンダ付け作業には十分な性能。
でも、そのままの照明なしでは使い物にならないので、自分で
LED照明を追加
しました。
x20で十分なので、x40は使わないかな。ハンダ付け作業には、x10〜x15ぐらいが良い様な気がする
でもこれはもう売ってないみたいなんだよね。
HOZAN L-50
これも、x10、x20で、ハンダ付け用として売られている
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。
照明は別途用意しなければならないが、HOZANはハンダ付け専門のメーカーなので、使い勝手が良さそうだ。
予算があれば、これが一番良いかもしれない。
USB顕微鏡
でも実態顕微鏡は、慣れないと難しいところもあるので、USB顕微鏡の方が良いかもしれない。
商品説明で1000倍って書いてあるけど、せいぜい10〜20倍程度じゃないかな。。でも基板の確認にはちょうど良い倍率
ロジックアナライザ
デジタル回路やってるなら、やっぱり欲しい。
Saleae Logic
PCにUSBケーブル接続して使う。UARTやI2C,SPIの簡易プロトコルアナライザ機能もある。
これは小さくて、使いやすくて、個人的には、かなりおすすめ。
⇒Saleaeのサイト
まぁでも、
ロジックアナライザ
は、いろいろあるので自分の好きなものを探してみてください。
自分の持ってるのは旧型のデジタルのみだけど、秋月で、新型のものを扱うようになったらしい
ちょっと大きくなったけど、アナログ信号(10Mspsなので、帯域は数Mぐらいだけど)も見れるようになったので良いかも
でも、ちょっと高いんだよね。旧型はもう少し安かったんだけど。。
SaleaeのアナライザについてるICクリップは、接続が2箇所で出来たりして地味に使いやすい。
このICクリップだけ、欲しいぐらい。。
デジタルオシロ
デジタル・アナログに限らず、欲しい測定器
デジタルでも、ロジックアナライザだけでは分からないこともある。
PCにUSB接続して使うデジタルオシロは、いろいろあるけど、自分が使っているのは、
HANTEK DSO-2250
自分の場合、Amazon.comから購入しました。(日本だと、その時点では売ってなかったので。。今は日本でも買えるみたい)
でも、電子機器はAmazon.comから日本へは送ってもらえなかったので、輸入代行業の転送サービスを使いました。
機能は最低限だけど、ユーザーインターフェースが、オシロスコープっぽい処が気に入っている。
→PCの操作画面のスクリーンショット、普通のオシロっぽい
今となってはちょっと古い機種なので、新しく買うなら
USBオシロスコープ
で、新製品を探した方が良いと思う
出来るだけサンプリング周波数が速いものにすること
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。
個人的には、画面付きの オシロスコープやDSOより、
PCに接続する画面の無い USBオシロスコープの方が使いやすいと思っている
Saleae_Logic8
で、アナログ信号見れるようになったみたいなので、それで代用するのもいいのかな。
まぁ、ちょっと帯域(せいぜい4MHzぐらいかな)がもの足りないけどね。でも低周波なら必要十分か。。
安定化電源
安定化電源は、1つは欲しいし、あると便利なんだけど、これが意外と高い。
探せば、少し安めのものも見つかるかもしれない。。
注意点として、出力をON/OFFできるものにした方が良い。
電源ONで、いきなり出力されるものは、前回設定した電圧がどうなっているか分からないので怖い。
自分は中古を結構安く買ったんだけど
でも実際のところ、安定化電源は実験の時、それもたまにしか使っていない。
大概は、パソコンのUSB電源、或いはACアダプタのUSB電源の5Vで済んでしまう
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。
安定化電源のちゃんとした奴は、結構高価なので、本当に必要か、どのように使うのかを、考えてから購入した方が良いと思う。
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こんな使い方はあまり良くないかもだけど。
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ネームプレート等と一緒に首に下げておくと良い。
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っていうか、自分は肉眼じゃ絶対見えない。。
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一度に削れる量が少ない。すぐ目詰まりする。ダイヤモンドの粉が剥がれてダメになる。って感じで個人的に嫌い。
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これはデュポンの商標だったと思うけど。
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自分の家は、すぐプレーカーが落ちるので。。
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暖めすぎて、焦がさないように。。
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なぜ2種類あるんだろう。いろいろ面倒だ。。
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以前はもっと高かったので候補に入れなかったが、ちょっと安くなってる。
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最低限、測定する周波数帯域の2倍以上、できれば4倍以上は欲しい。
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最終的にUSB電源で動くような回路ばっかり作ってるからなんだけど。
[top]
おまけ
個人的には良く使うんだけど、一般的には本当に必要なのかというようなもの
ハンドラップ
無水アルコール
とかを入れておいて、手で押すと少量づつ出てくる
アルコールを少量使う度に、容器の蓋を開け閉めしなくても、簡単に使えて便利
半田付けした後、ヤニで汚れるがアルコールで拭くとキレイ
でも付属の蓋がちょっと固い。ヤスリで内側の出っ張りを削ってちょうど良くなった
キムワイプ
ふつうのティッシュでも良いんだけど、これがあると実験室っぽくなる。
繊維がしっかりしているので、細かいゴミが出にくい。
上のハンドラップとかで、アルコールを少し付けて拭くと、いろいろキレイになる
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