JTAGでバウンダリスキャンしてみよう

by K.I

2010/04/28

Index

概要
- UrJTAG
- UrJTAGのインストール
- ケーブルの設定
- やっぱりダメ？
- デバイス情報の設定
BSDLファイル
- PIN_MAP
- BOUNDARY_LENGTH
- BOUNDARY_REGISTER
- XC9572のピンとレジスタの関係
バウンダリスキャンしてみる
- IDCODE出力
- SAMPLE/PRELOAD
- EXTEST
スクリプトで実行
- スクリプト実行でエラー
- プログラム変更
- 試しスクリプト
スクリプト
- ケーブル設定
- スキャンレジスタの設定
- メモリ書込みルーチン
- メモリ書込みメインルーチン

概要

JTAGって、バウンダリスキャンでICの入出力の値を設定してテストするための仕掛け

というのは何となく知ってたけど、実際はFPGAの書き込みぐらいしか使ったこと無かった。

秋月で手に入れたパラレル接続のフラッシュROMを接続した簡単なロジックをCPLD化したんだけど、フラッシュROMライタを作るのが面倒いので、バウンダリスキャンで出来ないかな〜と思って調べてみた。

UrJTAG

JTAGを使ったツールとしては、MitouJTAGが良さそうなんだけど、比較的安価なlight版はスクリプトや、ファイルによる操作¹が出来ないのでダメ。

で、いろいろ調べると、UrJTAGというツールがあるらしい。

UrJtagを使うというページを参考にさせていただいた。

これはUNIXのツールだが、コマンドラインでJTAGコマンドが実行出来るらしいので、多分、スクリプト化も出来るだろう。

UrJTAGのインストール

UrJTAGのDownloadページから、urjtag-0.10.tar.gzをダウンロードする。

あとは、以下のようにコンパイル・インストールする。

        $ gunzip -c urjtag-0.10.tar.gz | tar -xvf -
        $ cd urjtag-0.10
        $ ./configure
        $ make
        $ sudo make install

jtagコマンドが使えるようになった！

ケーブルの設定

JTAGケーブルを設定する。

XilinxのSpartan3 StarterKITに付属のJTAG Parallel Cable III 互換ケーブルは使えるのかな？

jtag> cable DLC5 ppdev /dev/parport0
Initializing ppdev port /dev/parport0
Could not open port /dev/parport0: Permission denied
Error: Cable initialization failed!

どうもパーミッションが無いみたいなので、

$ sudo chmod a+rw /dev/parport0

もう一回、やってみると今度は出来た。

jtag> cable DLC5 ppdev /dev/parport0
Initializing ppdev port /dev/parport0

ケーブルだけで、detectしてみると、

jtag> detect
Warning: TDO seems to be stuck at 1

まぁ、当然だよね。

やっぱりダメ？

実は、ケーブルなしでも同じだった。。

こちらの情報によると、BIOSでパラレルポートの設定をECP,DMSセレクトを1にする必要があるのかも。

調べてみると、SPPになってたので変更。

でも、やっぱりダメ。なんでだろう。。

もしかしたら、ケーブルがダメなのかも。Spartan3って3V系だしね。

何故か、ALTERAのByteBlasterMVを持っていたので、変換ケーブルを作って接続してみた。
```
jtag> cable ByteBlaster ppdev /dev/parport0
Initializing ppdev port /dev/parport0
jtag> detect
```

ワーニングも出ないけど、反応なし。うーん。。

VDDの電圧を測ってみる。約1.5V。。あれ？

あっそうか。電源はJTAGケーブルから供給出来るわけないか。

で、ByteBlasterとは別に、5V電源を接続してみる。

jtag> cable ByteBlaster ppdev /dev/parport0
Initializing ppdev port /dev/parport0
jtag> detect
IR length: 8
Chain length: 1
Device Id: 00101001010100000100000010010011 (0x0000000029504093)
  Manufacturer: Xilinx
  Unknown part!
chain.c(149) Part 0 without active instruction
chain.c(200) Part 0 without active instruction
chain.c(149) Part 0 without active instruction

XilinxのJTAG Parallel Cableでもやってみる。

jtag> cable DLC5 ppdev /dev/parport0
Initializing ppdev port /dev/parport0
jtag> detect
IR length: 8
Chain length: 1
Device Id: 00101001010100000100000010010011 (0x0000000029504093)
  Manufacturer: Xilinx
  Unknown part!
chain.c(149) Part 0 without active instruction
chain.c(200) Part 0 without active instruction
chain.c(149) Part 0 without active instruction

全然、無問題でした。

デバイス情報の設定

デバイスがUnknownになっているのは、デバイス情報が無いかららしいので、

BSDLファイルって奴でデバイス情報を設定する。 →参考

XC9572のBSDLファイルは、XilinxのISEをインストールしてあれば、

Windowsの場合は、C:\Xilinxフォルダにインストールされている。

このままでは使えないらしいので、 xc9572_pc44.bsdをコピーしておいて、

以下のように、BSDLをdumpして、UrJTAGのデータ形式にする。

jtag> bsdl dump xc9572_pc44.bsd
signal VSSIO_2
signal VSSIO_1
signal VSSINT_1
signal VCCIO_1
        ：
        中略
        ：
bit 210 C 0 *
bit 215 O ? *
bit 214 O ? *
bit 213 O ? *

dump結果を、/usr/local/share/urjteg/下のベンダ毎のフォルダに保存する。

この場合xilinx/xc9572_pc44/フォルダを作成、xc9572_pc44というファイルに保存しておく。

あとから気が付いたけど、dumpコマンドより、もっといい方法があった。

これなら直接UrJTAG用のデータが作れる。
```
$ bsdl2jtag xc9572_pc44.bsd xc9572_pc44
```

元々のBSDLファイルに、以下のような記述がある。

attribute IDCODE_REGISTER of xc9572_pc44 : entity is
    "XXXX" &        -- version
    "1001010100000100" &    -- part number
    "00001001001" &     -- manufacturer's id
    "1";            -- required by standard

これは、IDCODEの各bit毎に以下のように設定されていることを示すらしい。 →参照

bit 31-28 バージョン
bit 27-12 部品番号
bit 11-1 ベンダID→XilinxとかAlteraとか
bit 0 スタンダード動作するかどうか→だと思う

/usr/local/share/urjtag/xilinx/PARTSファイルに、

以下のように、部品番号、ディレクトリ名、デバイス名を記述する。
```
1001010100000100        xc9572_pc44     xc9572_pc44
```

/usr/local/share/urjtag/xilinx/xc9572_pc44/STEPPINGSに、

バージョン、ファイル名？、表示バージョン名を記述
```
0010    xc9572_pc44     2
```

何故、バージョン番号を0010にしたかというと、このバージョン名は、XC9572のBSDファイルではXXXXになっており、Unknown stepping!になってしまう。

これは嫌なので、0000から0001、0010と順に変えてdetectしたら、0010でちゃんと表示された。というわけ。

jtag> detect
IR length: 8
Chain length: 1
Device Id: 00101001010100000100000010010011 (0x0000000029504093)
  Manufacturer: Xilinx
  Part(0):         xc9572_pc44
  Stepping:     2
  Filename:     /usr/local/share/urjtag/xilinx/xc9572_pc44/xc9572_pc44

これで、XC9500_PC44の登録は完了！

¹PRO版はスクリプトが使えるし、BASIC版はSVFプレイヤーで出来ると思う。

[top]

BSDLファイル

BSDLファイルは、VHDLみたいなファイルで、JTAGデバイスのピン情報が記述してある。

BSDLの読み方については、Interface2005年3月号のJTAG徹底活用研究が参考になる。

基本的には、PIN_MAPでピンに対応する信号名を調べて、BOUNDARY_REGISTERで信号名に対応するレジスタ番号を調べれば良い。

XilinxのXC9572-PC44のBSDLファイルを見てみる。

PIN_MAP

内部の信号名と、ピン番号の対応を定義している。

例えば、PB00_01という信号は１ピンに、PB00_04という信号は２ピンに接続されていることを示している。

constant pc44: PIN_MAP_STRING:=
    "PB00_01:1," &
    "PB00_04:2," &
    "PB00_05:3," &
    "PB00_07:4," &
        ：
        中略
        ：
    "PB03_10:28," &
    "PB03_13:29," &
    "PB03_14:33," &
    "PB03_16:34," &
    "TCK:17," &
    "TDI:15," &
    "TDO:30," &
    "TMS:16," &
    "VCCINT_1:21," &
    "VCCINT_VPP:41," &
    "VCCIO_1:32," &
    "VSSINT_1:23," &
    "VSSIO_1:10," &
    "VSSIO_2:31";

最後のTCK,TDI,TDO,TMSは、JTAG接続用の信号。

VCCが付くのは電源、VSSが付くのはGNDを示す。

BOUNDARY_LENGTH

BOUNDARY_LENGTHで、パウンダリスキャンのレジスタ数が分かる。

この場合、以下に示すように216個

attribute BOUNDARY_LENGTH of xc9572_pc44 : entity is 216;

まぁ、これはBOUNDARY_REGISTERで使っている最大のレジスタ番号をみれば分かるんだけど。

BOUNDARY_REGISTER

各バウンダリスキャンレジスタの仕様が記述されている。

attribute BOUNDARY_REGISTER of xc9572_pc44 : entity is
    "   2 (BC_1, *, internal, X)," &
    "   1 (BC_1, *, internal, X)," &
    "   0 (BC_1, *, internal, X)," &
    "   5 (BC_1, PB03_16, input, X)," &
    "   4 (BC_1, PB03_16, output3, X, 3, 0, Z)," &
    "   3 (BC_1, *, controlr, 0)," &
    "   8 (BC_1, *, internal, X)," &
    "   7 (BC_1, *, internal, X)," &
    "   6 (BC_1, *, internal, X)," &
        ：
        中略
        ：
    " 208 (BC_1, *, internal, X)," &
    " 207 (BC_1, *, internal, X)," &
    " 212 (BC_1, PB00_01, input, X)," &
    " 211 (BC_1, PB00_01, output3, X, 210, 0, Z)," &
    " 210 (BC_1, *, controlr, 0)," &
    " 215 (BC_1, *, internal, X)," &
    " 214 (BC_1, *, internal, X)," &
    " 213 (BC_1, *, internal, X)";

例えばPIN_MAPによると、1ピンに接続されている信号はPB00_01だが、

それに関する、BOUNDARY_REGISTER記述は、以下の３行

    " 212 (BC_1, PB00_01, input, X)," &
    " 211 (BC_1, PB00_01, output3, X, 210, 0, Z)," &
    " 210 (BC_1, *, controlr, 0)," &

この３行が、PB00_01に関連する３つのスキャンレジスタの仕様になっている。

レジスタ２１２は、BC_1構造、信号名PB00_01の入力レジスタ、Xは、たぶんバウンダリスキャン時以外は、設定値は何でも良いということ。
レジスタ２１１は、BC_1構造、信号名PB00_01のトライステート出力レジスタ、この出力はレジスタ２１０で０を設定するとHi-Zになる。
レジスタ２１０は、BC_1構造、信号名不明のコントロールレジスタ（レジスタ２１１の出力コントロールを行う）、バウンダリスキャン時以外は0に設定しなければならない。

つまり、１ピンから入力したデータはレジスタ212に設定され、

レジスタ211に設定したデータは、レジスタ210を1にするこどで、１ピンに出力される。

バウンダリスキャンレジスタは、標準的には１ピンのI/Oで３個づつ使用するらしい。

internalというのは、I/O以外の内部レジスタの設定・読込みが出来るらしいが、これは良く分からない。

XC9572のピンとレジスタの関係

JTAG関連と電源以外のピン接続

バウンダリスキャン時に接続された配線を間違えないように表にしてみた。

PIN	SIGNAL	IN	OUT	CONT	CONNECT	REG
1	PB00_01	212	211	210	A8	70	1
2	PB00_04	203	202	201	A9	67	4
3	PB00_05	200	199	198	A11	66	5
4	PB00_07	194	193	192	/OE	64	7
5	PB00_08	191	190	189	A10	63	8
6	PB00_10	185	184	183	/CE	61	10
7	PB00_13	176	175	174	CLK	58	13
8	PB00_14	173	172	171	OUT2	57	14
9	PB00_16	167	166	165	OUT	55	16
35	PB01_01	158	157	156	A7	52	19
36	PB01_04	149	148	147	A12	49	22
37	PB01_05	146	145	144	A15	48	23
38	PB01_07	140	139	138	A16	46	25
39	PB01_08	137	136	135	/RES	45	26
40	PB01_10	131	130	129	/WE	43	28
42	PB01_13	122	121	120	A17	40	31
43	PB01_14	119	118	117	A14	39	32
44	PB01_16	113	112	111	A13	37	34
11	PB02_01	104	103	102	NC	34	37
12	PB02_04	95	94	93	DQ7	31	40
13	PB02_07	86	85	84	DQ6	28	43
14	PB02_08	83	82	81	DQ5	27	44
18	PB02_10	77	76	75	DQ4	25	46
19	PB02_13	68	67	66	DQ3	22	49
20	PB02_14	65	64	63	DQ2	21	50
22	PB02_16	59	58	57	DQ1	19	52
24	PB03_01	50	49	48	DQ0	16	55
25	PB03_04	41	40	39	A0	13	58
26	PB03_07	32	31	30	A1	10	61
27	PB03_08	29	28	27	A2	9	62
28	PB03_10	23	22	21	A3	7	64
29	PB03_13	14	13	12	A4	4	67
33	PB03_14	11	10	9	A5	3	68
34	PB03_16	5	4	3	A6	1	70

[top]

バウンダリスキャンしてみる

バウンダリスキャンが動作するかどうか確認してみる。

これは、こちらを参考にというか、そのまんまでやってみました。

IDCODE出力

IDCODEというコマンドで、前述のIDコードを出力してみる。

instruction IDCODE
jtag> shift ir
jtag> shift dr
jtag> dr
00101001010100000100000010010011

バージョンが0010になってることが分かる。

SAMPLE/PRELOAD

SAMPLE/PRELOADコマンドで、ピン状態を取り込んで出力する

jtag> instruction SAMPLE/PRELOAD
jtag> shift ir
jtag> shift dr
jtag> dr
100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100

216個のバウンダリスキャンレジスタの値が出力される。

これは、MSBファーストなので、レジスタ215,214,213,...,2,1,0の順に出力されている。

全端子に何も接続しない状態では、'100'が単に72回繰り返されているだけになっている。

このことから、I/Oに接続されていないinternalのレジスタも、3個１組で１つの信号の制御を行っていると思われる。

EXTEST

EXTESTで、ピン状態を設定して出力する。

SAMPLEコマンドで読込んだ216個のバウンダリスキャンレジスタの値を、I/Oピンの設定を書換えて書込んでみる。

jtag> instruction EXTEST
jtag> shift ir
jtag> dr 100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100100
jtag> shift dr

ちゃんとI/O出力が変化することを確認出来た。

internalなレジスタには、'100'を出力するようにした。

I/Oをイイカゲンに設定するとI/Oに接続された回路によっては、CPLDを破壊する可能性があるので、要注意！

やってみると、バウンダリスキャンって簡単だ。

[top]

スクリプトで実行

ここまで来れば、スクリプト実行も簡単だ！

と思ったら、嵌まってしまった。

スクリプト実行でエラー

EXTESTの設定内容を、そのままファイル化して、Unixコマンドラインで実行してみた。

$ jtag extest_script
Initializing ppdev port /dev/parport0
IR length: 8
Chain length: 1
Device Id: 00101001010100000100000010010011 (0x0000000029504093)
  Manufacturer: Xilinx
  Part(0):         xc9572_pc44
  Stepping:     2
  Filename:     /usr/local/share/urjtag/xilinx/xc9572_pc44/xc9572_pc44
Warning: line 5 exceeds 100 characters, clipped
dr: register length mismatch

１行が100文字を超えると、削られてしまうらしい。

これって、OSの制限？でも、100文字って少な過ぎない？

でも、jtag>プロンプトが出てる状態で、設定を貼り付ければ実行出来るんだから、

プログラムの制限じゃないと思うんだけど。。

SVFとかで記述すれば、イケるのかなぁ。でも、SVFも良くわかんないしなぁ。

なんか、もう少しだと思うんだけどなぁ。

プログラム変更

Ubuntuなので、bashだと思うんだけど、文字制限100文字なんて聞いたことないなぁ。

bash関連、UrJTAG関連、いろいろググったけど全然分からない。

jtagのソースを確認してみたら、src/cmd/parse.cで制限掛かってるみたい。

きっと理由があって制限してるんだと思うんだけど。。ここらへんは自己責任で、

MAXINPUTLINEが100になってるのを、255に変更してmakeし直してみた。

再インストールすると、PARTSファイルが壊れるので、XC9572PC44は登録し直し。

$ jtag extest_script
Initializing ppdev port /dev/parport0
IR length: 8
Chain length: 1
Device Id: 00101001010100000100000010010011 (0x0000000029504093)
  Manufacturer: Xilinx
  Part(0):         xc9572_pc44
  Stepping:     2
  Filename:     /usr/local/share/urjtag/xilinx/xc9572_pc44/xc9572_pc44
100101100100101101100101101100101100100111101100101100100101100100101101100101101100111100100101101100101100100100100100101100100101101100101100100101101100101100100101100100101100100101101100101100100101101100101100

今度は通った！ちゃんと設定されてるみたい。

なんか副作用があるかもしれないけど、、まぁいいや。

試しスクリプト

PIN7,PIN8,PIN9,PIN39端子に、順に１を出力するスクリプトを書いてみた。

単純にEXTESTで、端子の設定をしてから、１秒待ってまた次の設定をするのを繰り返すだけ。

cable ByteBlaster ppdev /dev/parport0
detect

instruction EXTEST
shift ir
dr 100101100100101101100101101100101100100111101100101100100101100100101101100101101100111100100101101100101100100100100100101100100101101100101100100101101100101100100101100100101100100101101100101100100101101100101100
shift dr
usleep 1000000

instruction EXTEST
shift ir
dr 100101100100101101100101101100101100100101111100101100100101100100101101100101101100111100100101101100101100100100100100101100100101101100101100100101101100101100100101100100101100100101101100101100100101101100101100
shift dr
usleep 1000000

instruction EXTEST
shift ir
dr 100101100100101101100101101100101100100101101100111100100101100100101101100101101100111100100101101100101100100100100100101100100101101100101100100101101100101100100101100100101100100101101100101100100101101100101100
shift dr
usleep 1000000

instruction EXTEST
shift ir
dr 100101100100101101100101101100101100100101101100101100100101100100101101100101111100111100100101101100101100100100100100101100100101101100101100100101101100101100100101100100101100100101101100101100100101101100101100
shift dr
usleep 1000000

動かしてみると、最初ちょっと変なのが出るけど、ちゃんと順に１が出力された。

[top]

スクリプト

元々の目的のメモリの書込みのスクリプトを全部手で書くのは無理なので、

perlでスクリプトを書いてみる。

ケーブル設定

最初は、ケーブル設定を行って、DETECTコマンドでデバイスを確認する。

といっても、表示だけで実際確認してるわけじゃないけど。

sub header {
  print "cable ByteBlaster ppdev /dev/parport0\n";
  print "detect\n";
  print "\n";
}

スキャンレジスタの設定

３ビット毎のデータを設定するサブルーチンを単純に７２個並べてみた。

かなりイイカゲンな作りだけど、まぁ簡単に書き込むのが目的だから良いか。。

sub xxx {
  ($x) = @_;
  if ($x==0) {$line .= "101";}          # set 0
  elsif ($x>0) {$line .= "111";}        # set 1
  else {$line .= "100";}                # Hi-Z
}

sub set_data {
  $line = "";
  &xxx(-1);
  &xxx($ADRS&0x00100);  #A8
  &xxx(-1);
  &xxx(-1);
  &xxx($ADRS&0x00200);  #A9
  &xxx($ADRS&0x00800);  #A11
  &xxx(-1);
  &xxx($oen);           #/OE
  &xxx($ADRS&0x00400);  #A10
  &xxx(-1);
  &xxx($CEN);           #/CE
  &xxx(-1);
  &xxx(-1);
  &xxx($CLK);           #CLK
  &xxx($TRIG);          #TRIGOUT
  &xxx(-1);
  &xxx($OUT);           #STREAMOUT
  &xxx(-1);
  &xxx(-1);
  &xxx($ADRS&0x00080);  #A7
  &xxx(-1);
  &xxx(-1);
  &xxx($ADRS&0x01000);  #A12
  &xxx($ADRS&0x08000);  #A15
  &xxx(-1);
  &xxx($ADRS&0x10000);  #A16
  &xxx($RESN);          #/RES
  &xxx(-1);
  &xxx($WEN);           #/WE
  &xxx(-1);
  &xxx(-1);
  &xxx($ADRS&0x20000);  #A17
  &xxx($ADRS&0x04000);  #A14
  &xxx(-1);
  &xxx($ADRS&0x02000);  #A13
  &xxx(-1);
  &xxx(-1);
  &xxx(-1);             #NC
  &xxx(-1);
  &xxx(-1);
  &xxx($DATA&0x80);     #DQ7
  &xxx(-1);
  &xxx(-1);
  &xxx($DATA&0x40);     #DQ6
  &xxx($DATA&0x20);     #DQ5
  &xxx(-1);
  &xxx($DATA&0x10);     #DQ4
  &xxx(-1);
  &xxx(-1);
  &xxx($DATA&0x08);     #DQ3
  &xxx($DATA&0x04);     #DQ2
  &xxx(-1);
  &xxx($DATA&0x02);     #DQ1
  &xxx(-1);
  &xxx(-1);
  &xxx($DATA&0x01);     #DQ0
  &xxx(-1);
  &xxx(-1);
  &xxx($ADRS&0x00001);  #A0
  &xxx(-1);
  &xxx(-1);
  &xxx($ADRS&0x00002);  #A1
  &xxx($ADRS&0x00004);  #A2
  &xxx(-1);
  &xxx($ADRS&0x00008);  #A3
  &xxx(-1);
  &xxx(-1);
  &xxx($ADRS&0x00010);  #A4
  &xxx($ADRS&0x00020);  #A5
  &xxx(-1);
  &xxx($ADRS&0x00040);  #A6
  &xxx(-1);
}

メモリ書込みルーチン

スキャンレジスタ設定してから、EXTESTでメモリの書込みを行う。

本来の書込み手順では、DQ7をチェックするが、別に高速に書き込む必要は無いので、
単純に1ms待つだけにした。まぁ、書込みチェックは後で読み込んで確認するということで。

sub extest {
  ($ADRS,$DATA,$CEN,$OEN,$WEN) = @_;
  &set_data;
  print "instruction EXTEST\n";
  print "shift ir\n";
  print "dr $line\n";
  print "shift dr\n";
  print "usleep 1000\n";
  print "\n";
}

sub write_mem {
  ($A,$D) = @_;
  &extest(0x5555,0xAA,0,1,1);
  &extest(0x5555,0xAA,0,1,0);
  &extest(0x2AAA,0x55,0,1,1);
  &extest(0x2AAA,0x55,0,1,0);
  &extest(0x5555,0xA0,0,1,1);
  &extest(0x5555,0xA0,0,1,0);
  &extest($A,$D,0,1,1);
  &extest($A,$D,0,1,0);
  &extest($A,$D,0,1,1);
}

メモリ書込みメインルーチン

これがメモリ書込みのメインルーチン

仮に、0〜3番地に、0〜3のデータを書いてみる。

$ADRS = 0;
$DATA = 0;
$CEN = 0;
$OEN = 0;
$WEN = 1;
$CLK = 0;
$TRIG = 0;
$OUT = 0;
$RESN = 1;

&header;

&write_mem(0,0);
&write_mem(1,1);
&write_mem(2,2);
&write_mem(3,3);

end;

1アドレス書くのに、約10msとして、2MB（262144byte）で、約2621秒。

ちょっと、書込みのWait時間多すぎの気がするが、まぁ１時間掛からないから、良いか。

しかし、こんなんで、ちゃんと書けるんだろうか？

[top] [電子工作関連に戻る]